この計画はウェールズにおけるサッカーの多様な未来を描いたもので、そのゴールは「レインボー・ウォール」を拡大することです。

「レインボー・ウォール」は、私たちの記念碑的な「レッド・ウォール」の延長として築かれました
楽しさ、熱意、誇り、情熱 — それこそが、2016年のユーロ大会で、ガレス・ベイルとウェールズ代表チームによって「レッド・ウォール(the Red Wall)」と称された忠実なウェールズサポーターを表す唯一の言葉です。私たちの国はひとつの大きなコミュニティであることを誇りとしています。だからこそ、すべてのサポーターが受け入れられ、価値あるメンバーとして感じられるよう、レッド・ウォールは歴史的な伸展を遂げ、「レインボー・ウォール(ア・ワール・エンヴィス:Y Wal Enfys)」が誕生しました。この新しいサポーターグループ発足の公式発表は2021年の対ベルギー戦の前にオンラインで行われ、その後1年以上経ってから同じく対ベルギー戦で対面での発表が行われました。
私たちはここにいます、今までもそうであったように。でもこれからは、今まで以上に私たちの存在を感じるはずです
それは、私たちがこれまで以上に強く、声高に、そして誇り高くなっているからです。私たちの存在意義は、誰もが愛し敬うサッカーが、すべての人に対して包括的であることを確かなものにすることです。LGBTQ+コミュニティにもサッカーにもその力があり、私たちはウェールズ・サッカー協会(FAW)と力を合わせ、誰一人として取り残されることがないように取り組んでいます。私たちは、グループ予約を調整したり、試合前の交流会を主催したりすることで、人々が繋がり、試合がすべての人にとって包括的でエキサイティングなものであるよう、ひとつになって国を応援できるよう活動しています。それが「レインボー・ウォール」の使命なのです。


コミュニティは私たちの国の心そのものであり、その心は決して留まることはありません
試合前に、あちこちで集まっている私たちの姿を見かけることもあると思いますが、私たちが最大の存在感を発揮しているのはオンラインです。「レインボー・ウォール」のTwitterでは、ウェールズの試合をつねにフォローし、選手たちを応援しています。ピッチの外でコミュニティの感覚を維持することはとても大切です。なぜなら、そこは人々が最も安心して私たちに声をかけられる場所だからです。レインボー・ウォールの受信箱はつねに活気づいています。私たちに話しかけてください。
我々のチームがカップを目指して戦っている一方で、私たちは裏方として差別をなくすために戦っています
同性愛嫌悪、両性愛者嫌悪、トランスジェンダー嫌悪、人種差別、反ユダヤ主義。現場での努力にもかかわらず、差別は依然として存在しています。しかし、「レインボー・ウォール」は、FAWやさまざまなプライドグループを含む多様なサッカーファミリーの集まる場所であり、共に試合から差別を排除するために戦っています。試合中に団結して誇り高く立ち、FAWのキャンペーンや取り組みを通じて声を強めることで、最終的なゴールを達成できるのです。大切なのは、教育し、啓発していくことです。
私たちは国全体でバケットハットを愛していますが、私たちの帽子は希望と誇りの揺るぎない象徴となっています
バケットハット — ゴバイス・ア・バルフデル:gobaith a balchder(希望と誇り)。重要なのは、人々が私たちをLGBTQ+コミュニティの一員としてではなく、包括性と受容性を備えた国民として見てくれることです。私たち「レインボー・ウォール」のバケットハットは会話のきっかけとなり、LGBTQ+コミュニティ外のファンに自ら学んでもらうことを促しています。ウェールズがスイスと対戦して悲しい敗戦結果となったチューリッヒでの試合の前に、カーディフで、若い世代から年配の同行者まで、家族全員がウェールズのレインボーのバケットハットをかぶっているのを見かけました。ウェールズの観衆の情熱に勝るものはありませんが、旗を風になびかせ、バケットハットをかぶることで、差別を試合から本当に追い出すことができるのです。
コミュニティの一体感、カーディフ・プライドの感覚に勝るものはありません
これは私にとって最も楽しい思い出のひとつでしょう。カーディフでのプライド・パレード(The Pride parade)は非常に大規模で、今年は50万人以上が参加しました。「レインボー・ウォール」と同様に、プライドはLGBTQ+コミュニティのメンバーだけでなく、同胞や友人、家族、そして学びたいと考える人々のためのものです。FAWと共にカーディフ・プライドに参加することは、まるで自分の家にいるかのような感覚で、サッカーを観たことがない人や一度も試合に行ったことがない人々に対して、「レインボー・ウォール」に気軽に参加を呼びかける、絶好の機会となりました。

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