クロイソ!

ウェールズ(ウェールズ語でカムリ)は、グレートブリテン島の西側にある、親しみやすく、緑豊かな丘陵地帯の国です。ロンドンからは鉄道または車で、西に約2時間の距離にあります。

 

ウェールズは英国の一部ですが、イングランドとは非常に異なる場所です。まず、私たちの言語であるウェールズ語(カムラエグ)は、ヨーロッパで最も古い言語の1つで、人口の約5分の1が話していますが、私たちは英語も話します。次に風景ですが、ウェールズは緑が豊かで、丘の多い地形を誇っています。この事実と数字だけを見ると、ウェールズは小さな国だと思われるかもしれません。その面積は8,000平方マイル(約21,000平方キロメートル)強ですが、この国を平らに広げたら、アメリカのテキサス州よりも大きくなるでしょう。

 

ウェールズには、5つの指定された「特別自然美観地域(Areas of Outstanding Natural Beauty)」(現在では「ナショナル・ランドスケープ」として知られています)に加えて、3つの国立公園があります。つまり、ウォーキングサイクリングゴルフコーステアリングマウンテンバイク、そしてパラグライダーなどのアクティビティに最適な、広大な緑地に恵まれているのです。

 

ウェールズの三方を海が囲み、1,680マイル(2,700 km)に及ぶ海岸線は、ビーチ、入り江、岬、港など変化に富んでいます。

 

ペンブルックシャーの海岸線の一部は、英国で唯一、海岸沿いの国立公園を形成しています。他の地域でも、数百マイルにわたる海岸線は、特別自然美観地域(ナショナル・ランドスケープ)に含まれているか、遺産海岸に指定されています。

 

現在、ウェールズの人口は約1,220万です。その内訳は300万人の人々と900万頭の羊ですが、それでもまだ土地に十分な余裕があります!

 

また、数えきれないくらいの(最新の数では600以上)、世界屈指のオペラ劇団であるウェルシュ・ナショナル・オペラ、そして世界最大の単層温室があるウェールズ国立植物園もあります。さらに、赤いドラゴンが描かれたクールな旗もあります!

 

私たちの首都はカーディフです。紀元1世紀にはローマ人がここに要塞を築いていましたが、実際のところカーディフは若く活気に溢れた都市です。1955年に正式にウェールズの首都に指定されました。

 

私たちの気候は穏やかで変わりやすい傾向にあります。訪問者はしばしば、北緯が高いことによる長い夏の日々に驚きます。真夏は午後10時まで暗くなりません。逆に、冬の日は短いです。通常、ウェールズでは7月が最も暖かく、最高気温は大西洋の冷たい風から遠く離れた場所で記録されます。

ウェールズ:事実早わかり

  • ウェールズの国旗には赤いドラゴンが描かれています。伝説によると、ウェールズの王ヴォーティガンがエラリ山脈(スノードニア)で城を建設していた際、基礎石が何度も消えてしまいました。そこで彼は、カーマーゼン出身の若い魔術師マーリンに相談しました。マーリンは、城の下に池があり、そこには二匹のドラゴンが住んでいると告げました。アングロサクソンの白いドラゴンとウェールズの赤いドラゴンです。彼らは戦い続け、やがてウェールズの赤いドラゴンが勝利するという予言がありました。イングランドとウェールズの両国の間には、特にスポーツの場面で、友好的なライバル関係が続いています。

 

  • リーク(ポロネギ)水仙は、どちらもウェールズの象徴です。伝説によると、ウェールズの兵士たちが泥だらけの戦場でイングランド軍と戦っていたとき、ウェールズ軍は近くの畑から採ったリーキをヘルメットに挿して互いを識別し、その戦いに勝利したと言われています。水仙がウェールズの国花となったのはつい最近のことですが、これはおそらくそのウェールズ語の名前「ケンヒネン・ベダー(cenhinen Bedr)」が「ピーターのリーク」と訳されるためでしょう。(ウェールズの象徴についての詳細)

 

  • アー・ウィズヴァ(Yr Wyddfa:スノードン)は、イングランドとウェールズで最も高い山です。頂上には、英国唯一のラック式登山鉄道であるスノードン登山鉄道でアクセスできるほか、7つの主要な登山ルートのいずれかを利用して登ることができます。エドモンド・ヒラリー卿と彼のチームは、エベレストへの初登頂を成功させる前に、エラリ(Eryri:スノードニア)の山々でトレーニングを行いました。

 

  • セント・デイヴィッドはウェールズの守護聖人です。ペンブルックシャーにある人口2,000人未満の英国で最も小さな都市、セント・デイヴィッズには、聖人の名前を冠した大聖堂があります。その都市の地位は1994年にエリザベス2世によって正式に認められました。

 

  • アーサー王はウェールズの英雄だとされていますが、ケルトとの繋がりを持つ他の多くの地域も、彼を自分たちの英雄だと主張しています。ウェールズの数多くの場所がアーサー王伝説に関連していると言われています。

 

  • バラにある湖、リン・テギド(Llyn Tegid)には、「グウィニヤド(gwyniad)」として知られる独特な魚が生息しています。この種は、最後の氷河期の終わりに、この地に孤立したまま取り残されました。

 

  • エリザベス2世女王陛下が所有していた王室のコーギーは、ウェールズ原産の特別な登録犬種であるペンブローク・ウェルシュ・コーギーでした。(コーギーについての詳細はこちら — とてもウェールズらしい犬種

 

  • イギリス唯一のヒルの飼育場は、ウェールズ南西部にあります。バイオファーム・リーチズ(Biopharm Leeches)は1812年に設立され、1984年にスウォンジー近郊のヘンディ(Hendy)に移転しました。

 

 

  • 等号(=)を発明したロバート・レコードは、ペンブルックシャーのテンビー(Tenby)出身です。

 

  • 英国で最も小さな大聖堂は、北ウェールズのセント・アサフにあります。

 

  • くまのルパートの最も有名なイラストレーター、アルフレッド・ベストールは(Alfred Bestall)、エラリ(スノードニア)国立公園内のベズゲレッツ(Beddgelert)に住んでいました。

 

  • ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』の物語は、幼少期の夏を北ウェールズ沿岸のランドィドゥノ(Llandudno)で過ごしたアリス・リデルにインスピレーションを得ています。現在、町には「不思議の国のアリス」トレイルがあります。

 

  • 世界最速かつヨーロッパ最長のジップライン「Zip World Velocity」は、ペンリン採石場にあります。ここは、ユネスコ世界遺産に登録されている「ウェールズ北西部のスレートの景観」の中心部に位置しています。

 

  • ウェルシュ・ゴールド(ウェールズの金)は、100年以上にわたりイギリス王室の結婚指輪に使用されてきました。

 

 

  • 世界初の旅客鉄道は、南ウェールズの海岸沿い、スウォンジー(Swansea)とマンブルズ(Mumbles)の間を走っていました。1804年に設立され、1807年に馬車を使用した旅客サービスを開始しました。この鉄道は1960年に廃止されました。

 

  • リチャード・トレビシックによって製造された世界初の蒸気機関車は、1804年に南ウェールズの渓谷にあるマーサー・ティドビルのペンダーレン製鉄所(Merthyr Tydfil’s Penydarren ironworks)とアベルカノン(Abercynon)の間を走行し、ロバート・スティーブンソンの「ロケット」を25年も上回りました。

 

  • 世界初の大規模な吊り橋は、北ウェールズに建設されました。トーマス・テルフォードによって設計され、1826年に完成したメナイ吊橋は、現在もアングルシー島とウェールズ本土を結ぶ道路交通の要となっており、第一級建造物に指定されています。

 

 

  • 1797年2月22日に装備不足の1,400人のフランス軍によって、ペンブルックシャー沿岸のフィッシュガードで史上最後の英国への侵攻未遂事件が起こりました。伝説によると、地元の女性たちがジェミマ・ニコラスに率いられ、兵士の服装をしてこの侵攻を阻止しました。フィッシュガードには、その物語を描いたタペストリーがあります。

 

  • ウェールズには500以上の静謐な湖と貯水池があり、合計で約50平方マイル(130平方キロメートル)に及びます。セーリングや釣り、水辺でのリラックスを楽しむ機会に恵まれています。

 

  • ウェールズは、世界で初めて、国全体の海岸線に沿って続く道を整備した国です。ウェールズ・コースト・パスは870マイル(1,400km)の長さがあり、静かな入り江や手つかずのビーチの絶景が広がっています。

 

  • オファズ・ダイク・パス(The Offa’s Dyke Pathは、南ウェールズと北ウェールズを結び、イングランドとウェールズの国境に沿った全長177マイル(285km)の美しいナショナル・トレイルです。この堤防は、757年から796年にかけてマーシア王オファが、自らの領地とウェールズのポウィス王国との境界を示すために築いたものです。

 

  • グリンドゥールの道(Glyndŵr’s Way)」では、ウェールズの王子であり国民的英雄であるオワイン・グリンドゥールの足跡を辿ることができます。この長距離歩道では、ウェールズ中部を周回してナイトン(Knighton)からウェルシュプール(Welshpool)まで続く、135マイル(217km)のルートに沿って壮大な景色を楽しむことができます。

 

  • ナショナル・サイクル・ネットワーク(the National Cycle Network)のうち約1,200マイル(1,930km)は、ウェールズ国内に存在します。このルートは、サイクルレーン、都市部の交通抑制された道路、廃線跡を利用した往来のない道、運河の引き船道、林道、静かな田舎道など、さまざまな道を組み合わせて構成されています。

 

  • ウェールズの多くの城は、イングランド王エドワード1世によって建てられました。彼は自分の息子であり後継者を「プリンス・オブ・ウェールズ(ウェールズ公)」に任命し、英国の王位継承者にこの称号が与えられる伝統はここから始まりました。

 

  • ウェールズには600以上の城や城跡があります。1986年以降、カーナーヴォン城、コンウィ城、ビューマリス城、ハーレフ城は、「グウィネズにおけるエドワード王の城郭と市壁」としてユネスコ世界遺産に登録されています。

 

 

  • ウェールズは長年にわたり、テレビや映画の撮影地としても人気があります。ここで制作された番組には、『ドクター・フー』、『ギャヴィン&ステイシー』、『セックス・エデュケーション』、『ライラの冒険』、『レクイエム』、『ウィッチャー』、そしてポートメイリオンで撮影された『プリズナーNo.6』などがあります。また、『ハリー・ポッターと死の秘宝』や『トゥームレイダー2』など、国際的な大ヒット映画の舞台ともなっています。

スポーツ

  • ウェールズ出身のサッカー選手ガレス・ベイルは、2013年に8510万ポンドでレアル・マドリードに移籍し、当時の世界最高額のサッカー選手となりました。

 

  • コーステアリング(スイミング、クリフダイブ、ボルダリングを組み合わせて、海岸に沿って進むスポーツ)は、ペンブルックシャーで発明されました。ウェールズの素晴らしい海岸線を探検するスリル満点なスポーツです。

 

 

  • ペンダイン・サンズ(Pendine Sands)は、1900年代初期に自動車やオートバイのレース会場として使用されました。ここでは5つの世界最速記録が達成されました。

 

  • ハーレフ城からは、北ウェールズで最も有名なコースであるロイヤル・セント・デイヴィッズ・ゴルフクラブを一望できます。

 

  • レクサム出身のハリー・ウィルソンは、最年少でサッカー・ウェールズ代表チームのキャップを獲得した選手です。彼は16歳と207日でデビューしました。

 

  • ラグビーはウェールズの国技ですが、サッカーも盛んです。

 

  • レクサムAFCは、ハリウッドスターのライアン・レイノルズとロブ・マケルヘニーによって買収され、注目を集めました。このクラブはウェールズ最古のサッカークラブであり、世界で3番目に古いサッカークラブでもあります。

 

カムラエグ!(Cymraeg! )ウェールズの言語

  • 「カムラエグ(Cymraeg:ウェールズ語)」は、盛んに話されているケルト語であり、ウェールズには約50万人の話者がいます。

 

  • Cymraeg(カムラエグと発音する)として知られており、完璧な規則性と、音韻的な綴りを持つ言語です。ただし、「ランヴァイルプルグウィンギルゴゲリッヒウルンドロブルランティスィリオゴゴゴッホ(Llanfairpwllgwyngyllgogerychwyrndrobwll-llantysiliogogogoch)」(ウェールズで最も長い地名で、地元の人々はランヴァイルPGと短縮して呼んでいます)のような単語を見ると、必ずしもそうとは思えないかもしれません。ほとんどのウェールズ語の単語はもっと短く、一度規則を覚えてしまえば、ウェールズ語の読み方と発音は比較的簡単に習得できます。

 

  • この言語は何世紀にもわたりウェールズで日常的に使用されてきました。主にウェールズで話されていますが、アルゼンチンのパタゴニアにあるウェールズの植民地「ア・ウラドヴァ(Y Wladfa)」でも話されています。さらに、ウェールズ語を話す人は英国内の他の地域や、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドにもいます。

 

  • カムラエグは生きた言語であり、何千人もの人々の会話に使用され、ウェールズ全土で聞くことができます。1993年のウェールズ言語法1998年のウェールズ政府法2011年のウェールズ言語法(ウェールズ)などの法令により、ウェールズ語と英語は平等に扱われることが保証されています。公共団体はウェールズ語の使用計画を策定し、実施することが義務付けられています。地方議会とウェールズ政府は、ウェールズ語を公用語として使用し、英語だけでなくウェールズ語でも文書や宣伝資料を発行しています。ウェールズの道路標識は両方の言語で表記されており、地名のウェールズ語版も含まれています。

 

  • ウェールズのすべての公立学校では、16歳までの全生徒に対してウェールズ語の学習が義務付けられています。これは、言語の存続と繁栄を維持する上で大きな効果をもたらしました。

 

  • 1982年11月にウェールズ語のテレビチャンネル「S4C」が開設されて以来、この言語の存在感は飛躍的に増しました。このチャンネルはウェールズ語のみで放送しています。また、1977年に開局したウェールズ語のラジオ局「BBC Radio Cymruもあります。

 

  • 最近では、レクサムAFCのハリウッドオーナー、ライアン・レイノルズとロブ・マケルヘニーが、クラブの宣伝中にウェールズ語を話すなど、著名人の間でもこの言語への関心が高まっています。

 

  • ウェールズ語が初めて電波に乗ったのは1923年2月13日、カーディフのキャッスル・ストリートにある小さなスタジオから「ダヴィズ・アー・ガレッグウェン(Dafydd y Garreg Wen)」という歌が放送されたときでした。

ウェールズの首都:カーディフ(カエルディーズ:Caerdydd)

  • カーディフはスポーツの中心地です。プリンシパリティ・スタジアムでは、ラグビー・ワールドカップの決勝戦や毎年恒例のシックス・ネイションズ・ラグビーの試合、UEFAチャンピオンズ・リーグの決勝戦、FAカップの決勝戦、リーグカップの決勝戦、2012年夏季オリンピックにおけるサッカーの試合、車椅子ラグビー欧州選手権、ウェールズ・ラリーGBなど、数多くの大規模なイベントが開催されてきました。さらに、2018年のボルボ・オーシャン・レースや2019年のICCクリケット・ワールドカップ、そして最近では車椅子フェンシング・ワールドカップの開催地にもなりました。

 

  • カーディフは、倫理的な取引を推奨し、発展途上国の生産者に公正な価格を支払うことを目的として、世界初のフェアトレード首都に指定されました。

 

  • カーディフは英国で最も平坦な都市の一つであり、カーディフ・ハーフマラソンはランナーに人気のイベントです。

 

  • アムギエズヴァ・カムリ(Amgueddfa Cymru:ウェールズ国立博物館)の一部であるカーディフ国立博物館は、パリ以外では最大規模の印象派絵画のコレクションを所蔵しています。

 

  • 18億ポンドを投じたカーディフ・ベイの開発は、ヨーロッパ最大のウォーターフロント再生プロジェクトであり、1億600万ポンドをかけて建設されたウェールズ・ミレニアム・センターのオープンにより、カーディフはレジャーやビジネス旅行の重要な目的地となりました。

 

  • カーディフは活気ある学問の中心地として知られています。カーディフ大学、カーディフ・メトロポリタン大学、サウス・ウェールズ大学、王立ウェールズ音楽演劇大学のキャンパスがカーディフにあります。

 

  • 英国王室が初めてフィルムに撮られたのは1896年のことでした。先駆的な撮影監督バート・エイカーズが、カーディフ産業美術展への訪問を撮影しました。

 

  • 受賞歴のある歌手、デイム・シャーリー・バッシーは1937年にカーディフのタイガー・ベイで生まれました。彼女は史上最も売れた女性アーティストの一人です。

 

  • カーディフには英国で最も古いソマリア人コミュニティのひとつがあります。

 

  • 作家ロアルド・ダールはカーディフで生まれ、ノルウェー教会で洗礼を受けました。

 

  • ロバート・ファルコン・スコット率いる不運な南極探検隊は、1910年にカーディフから出発しましたが、リーダーであるスコットは含まれておらず、のちに南アフリカでテラ・ノヴァ号に合流しました。

 

  • カーディフの石炭取引所は、英国初の100万ポンドの取引が行われた場所と言われています。

 

  • カーディフには、1894年に設立された世界最古のレコードショップスピラーズ」があります。

 

  • ハリウッド映画『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』や『白と黒のナイフ(Jagged Edge)』の監督を務めたのは、カーディフ生まれのリチャード・マーカアンドです。

 

  • グリーナム・コモン女性平和キャンプは、1981年8月にカーディフから始まった女性平和行進から発展しました。

 

  • 作家バーニス・ルーベンスは、1970年に『選ばれし者(The Elected Member)』でブッカー賞を受賞した最初の女性作家で、カーディフで生まれ育ちました。

 

  • アニメキャラクターのスーパーテッド(Superted)サム・タン(Sam Tân:消防士サム)は、1980年代にカーディフで製作されました。元々はウェールズ語のテレビチャンネルであるS4Cで放映するためにウェールズ語で制作されましたが、のちに英語に翻訳されました。

 

  • 1896年、コレラに苦しむ船員のための病院が、カーディフから約5マイル離れたブリストル海峡のフラットホルム島に建設されました。これにより、カーディフでのコレラの流行を防ぐことができました。

 

  • 1987年、デヴィッド・ボウイは、カーディフ・アームズ・パーク(Cardiff Arms Park)で開催された初のロックコンサートのヘッドライナーを務めました。

 

  • 有名な環境デザイナーであるランスロット・「ケイパビリティ」・ブラウンは、18世紀にビュート・パークの設計に携わりました。

 

  • 歌手シェイキン・スティーヴンスとして知られるマイケル・バラットは、1948年3月4日にカーディフのイーリーで生まれました。

 

  • 針の眼(Eye of the Needle)』『獅子とともに横たわれ(Lie Down with Lions)』『鷲の翼に乗って(On Wings of Eagles)』の著者ケン・フォレットは、1949年にカーディフで生まれました。

 

  • 羊たちの沈黙(Silence of the Lambs)』(1992年)と『ファーザー(The Father)』(2021年)で2度アカデミー賞主演男優賞を受賞したサー・アンソニー・ホプキンスは1950年代、王立ウェールズ音楽演劇大学の学生でした。

 

  • カーディフ生まれのデイヴィッド・イヴォー・デイヴィス、通称イヴォー・ノヴェロは、作曲家、歌手、俳優であり、20世紀初頭に最も人気のあったエンターテイナーの一人でした。

ウェールズにおけるビジネス

  • ウェールズの8つの大学には、149,045人の学生が在籍しています。

 

  • ウェールズは、英国内の他のどの国よりも卒業後に起業する人の割合が高く、全英の13.25%を占めています。

 

  • ウェールズの首都は、列車で2時間弱の距離にある、ロンドンに最も近い英国の首都です。

 

  • カーディフに本社を置くIQEは、化合物半導体技術において世界市場シェアの55%を占めています。したがって、あなたのスマートフォンにはウェールズの技術が含まれているでしょう。

 

  • ウェールズには100社以上のサイバーセキュリティ企業があり、グローバル・エピック・イニシアチブ(the Global Epic initiative)の創設メンバーでもあります。また、ウェールズには、2,000人を超える活動中のメンバーを擁する英国最大級のサイバーフォーラムのひとつ、「サイバー・ウェールズ」によって、国際的に認知されたサイバーエコシステムが構築されています。

 

  • ウェールズは保険アグリゲーター発祥の地であり、現在では英国有数の新興フィンテックの拠点のひとつとなっています。

 

  • ウェールズには製造業の豊かな伝統があり、この分野で15万人以上の従業員が雇用されています。

 

  • ウェールズのライフサイエンス分野には、すべての分野にわたって260社以上の企業があり、メドテック、体外診断、シングルユース技術、創傷治療における卓越したクラスターが確立されています。

 

  • 英国初の商業用洋上風力発電所は、北ウェールズ沖に位置するノース・ホイル洋上風力発電所です。

 

  • ウェールズは、世界で最初に気候非常事態を宣言した国です。

 

  • ウェールズは、未来世代の後見人として機能する独立機関を、世界で初めて設置した国です。ウェールズの未来世代コミッショナーは、持続可能な発展に関する助言や支援を提供し、政府や公共団体の政策決定に長期的な視点を持つことを奨励し、未来の世代のニーズを保護し促進する責任を担っています。

ウェールズのクリエイティブ産業

  • ウェールズはクリエイティブな才能に溢れた国です。クリエイティブ産業は映画、テレビ、アニメーション、ゲーム、音楽、出版などの分野で35,000人以上の雇用と、年間17億ポンドの売上を生み出しています。

 

  • ウェールズのクリエイティブ産業や利用可能な資金提供および支援についての詳細は、creative.wales のウェブサイトをご覧ください。

 

  • ウェールズ全土で、ゲーム開発者がインタラクティブな傑作を制作しており、特にウェールズ南東部とウェールズ北東部には強力な拠点があります。ウェールズ・インタラクティブ(Wales Interactive)やタイニー・レベル・ゲームズ(Tiny Rebel Games)などのブランドが、ここから世界中の画面に届けられています。

 

  • ウェールズでは、商業音楽業界やミュージシャン向けに幅広い取り組みが行われており、草の根のライブ会場や企業に対する資金提供も行われています。素晴らしい会場、フェスティバル、プロモーター、スタジオ、レコードレーベルが揃っており、ウェールズの国際的なスターには、ステレオフォニックス(Stereophonics)、スーパー・ファーリー・アニマルズ(Super Furry Animals)、フューネラル・フォー・ア・フレンド(Funeral for a Friend)、マニック・ストリート・プリーチャーズ(Manic Street Preachers)がいます。

 

 

ウェールズの才能ある労働力、良く整備されたインフラ、そして息を呑むほど多様な景観が、バッド・ウルフ、Netflix、ルーカスフィルムなどの大手制作会社を惹きつけています。

ウェールズの味 — 食と飲み物

ウェールズの食べ物と飲み物は、分かち合う価値のある秘密です。ウェールズの食べ物は、独自性とその品質とで長年にわたって定評があります。私たちの国は、最高級の食材を提供することを誇りとしており、新鮮さと多様性を重視しています。

 

伝統的なウェールズの食べ物には、チーズ、クレンポグ(crempog:パンケーキ)、バラ・ブリス(bara brith)、そしてカウル(cawl:ベーコン、ウェールズ産の羊肉、そしてウェールズの象徴であるリークを含む野菜で作られた濃厚なシチュー)などがあります。

 

ウェールズの食について知る最善の方法は、地元のファーマーズ・マーケットを訪れることです。ウェールズ各地で開催されており、生産者から直接食材を購入することができます。

 

スウォンジー・マーケットは、ウェールズ最大かつ最も魅力的な食料品市場です。ここでは、ペンクラウズ産(Penclawdd)のザルガイやラヴァーブレッドなど、さまざまなウェールズの名物を味わうことができます。また、地元で獲れた新鮮な魚も購入できます。

 

ラヴァーブレッド(Laverbread):ラヴァーは、ウェールズ南西部の海岸でよく見られる食用の海藻です。何度も洗い、最大5時間茹でて、ゼラチン状のピューレになるまで水気を切るという、長時間の下ごしらえが必要です。通常は上質なオートミールと混ぜ、小さなケーキ状にしてベーコンの脂で揚げます。

 

ラヴァー・ソース(Laver sauce):このソースは、特に貝類やロブスターとの相性が抜群です。ラヴァーはラヴァーブレッドと同じように準備し、その後オレンジジュース、バター、クリーム、マトン(またはラム)のブイヨンを加えて温め、泡立てます。

 

ウェルシュ・ケーキ(Welsh cakes): ウェルシュケーキは、伝統的なウェールズのおやつで、スコーンに似たものです。ウェールズ語で「ピカイ・アル・ア・マエン(picau ar y maen)」と呼ばれるこのケーキは、伝統的に「ベイクストーン」(真鍮製の厚い鉄板を火または調理器の上に置いたもの)で調理されるため、ベイクストーンケーキとも呼ばれます。

 

バラ・ブリス:昔、ウェールズの家庭では週に一度、パン焼きの日にかまどに火を入れていました。熱が冷め始めた時に、最後に残ったパン生地に少量の干しぶどうを加えたこのまだら模様のパンは、ごちそうとして喜ばれました。スパイスを加え、ハチミツをまぶしたこのフルーツパンは、現在もウェールズ全土で作られています。

 

ウェルシュ・レアビット(Welsh rarebit):ウェル・シュレアビット、または「カウス・ポビ(caws pobi)」は、最高に美味しいおやつです。トーストしたパンに、エールやマスタードを加えた濃厚なチーズソースをかけたものです。

 

クレンポグ(Crempog): 厚いウェールズ風パンケーキで、温かい状態でその上にバターを塗って提供されます。伝統的には、具材に料理人の手元にあるものや、家庭で好まれるものを使用していました。熱々で新鮮な、塩味の効いた美味しいクレンポグは、素晴らしい前菜になります。

 

グラモーガン・ソーセージ(Glamorgan sausages): 主に粉チーズ、パン粉、ハーブ、刻んだリークやタマネギを混ぜた、ベジタリアン向けのレシピで作られています。

 

チーズ(Cheese):ウェールズでは、受賞歴のある多種多様なチーズが、独立系の生産者によって作られています。その一例として、カウス・ケナース社(Caws Cenarth)は、伝統的な砕けやすいウェールズ・チーズ「カエルフィリー(Caerphilly)」をはじめ、「ペール・ラス(Perl Las)」や「ペール・ウェン(Perl Wen)」といった、さまざまなアルチザン・チーズを製造しています。この家族経営の農場では牛を自家飼育し、完全に有機農法で運営されています。人工肥料や殺虫剤、農薬は一切使用されていません。www.cawscenarth.co.uk

 

:世界的に有名なウェルシュ・ブラック・ビーフやウェルシュ・マウンテン・ラムは、ウェールズ全土のパブやレストランのメニューに掲載されています。

 

英国全土の一流シェフたちのおかげで、マトンがキッチンに復活しています。マトン(十分に成長した羊の肉)は、特に濃厚で野性味に溢れた風味が特徴で、キャセロール料理やボリュームたっぷりのシチューに適しています。グライグ・ファーム・オーガニックス(Graig Farm Organics)は、ウェールズ産マトンだけでなく、持続可能な方法で捕獲された魚、ウサギ、キジ、その他さまざまなオーガニック製品を扱っており、数々の賞を受賞している農産物で知られています。www.graigfarm.co.uk

 

バナイ・ブルヘイニオグ(ブレコン・ビーコンズ)国立公園の中心部にあるウェルシュ・ヴェニソン・センターのビーコンズ・ファームショップ(The Beacons Farm Shop)は、動物福祉の最高水準を遵守する家族経営のファームです。ここでは、最高品質のミドルウッド・ウェルシュ・ラムと、鹿肉を生産しています。www.beaconsfarmshop.co.uk

 

ガワー・ソルト・マーシュ・ラム(Gower Salt Marsh Lamb)は、羊が放牧される海岸の湿地帯から独特の風味を得ています。2021年には、模倣を防止し、品質を保証するPDO(原産地呼称保護)認証を取得した英国初の製品となりました。www.gowersaltmarshlamb.co.uk

 

生産者:

 

  • アヴォン・メール・ハニーファーム(Afon Mêl Honey Farm): ここはウェールズ最大の養蜂場で、ケレディギオンとペンブルックシャーに500の巣箱を保有しています。西ウェールズのこの地域には手つかずの田園地帯があり、蜂蜜のほとんどが、シカモア、サンザシ、ヤナギ、クローバー、ブラックベリーなど、垣根、そして渓谷や崖に自生する野生の植物から採取されています。数種類の生ハチミツのほか、受賞歴のあるミード(mead:蜂蜜酒)、保存食品、さらにはスキンケア製品も生産しています。www.afonmel.com

 

  • ペンデリン蒸留所(Penderyn distillery): 2004年創業のペンデリンは、約100年ぶりにウェールズに設立された新しいウィスキー蒸留所です。現在では、バナイ・ブルヘイニオグ(ブレコン・ビーコンズ)の本社、ランドィドゥノの第二蒸留所、スウォンジーのコッパーワークスにある第三蒸留所の3か所で、数々の賞を受賞したスピリッツを生産しています。ペンデーリンは、シングルモルトウィスキーのほか、ジン、ウォッカ、ラム、クリーム・リキュールも生産しており、50か国以上に輸出されています。www.penderyn.wales

 

  • ケルティック・スピリット・カンパニー(Celtic Spirit Company): アングルシー島ホリーヘッド近郊に拠点を置くケルティック・スピリット・カンパニーは、受賞歴のあるブラックマウンテン・フルーツ・ブランデーやダンジー・ジョーンズ・ウィスキー・リキュールなど、さまざまなスピリッツやリキュールを生産しています。www.celticspirit.co.uk

 

  • SA ブレイン&Co Ltd(SA Brain & Co Ltd): 130年以上にわたって醸造業を営んできたブレイン社は、その力強いウェールズの伝統を誇りとしています。同社は、何世紀にもわたる醸造の伝統と革新への意欲とを融合させています。カーディフにあるドラゴン醸造所で生産されるビールには、ブレインズ・ビター、ダークやSAなど昔ながらの定番商品や、ベイサイド・ウェルシュ・ラガーやバリー・アイランドIPAなどの新商品があります。www.sabrain.com

 

  • フード・フェスティバル:ウェールズの食文化カレンダーには、国内の素晴らしい味を祝うフード・フェスティバルが、1年を通して豊富に掲載されています。人気のイベントには、「カーディフ・インターナショナル・フード&ドリンク・フェスティバル」、「カーディガン・リバー&フード・フェスティバル」、「アバガヴァニー・フード・フェスティバル」、「バーマス・フード・フェスティバル」などがあります。こうしたイベントは、地元の最高の食材を農家や生産者から直接味わったり、話し合ったり、購入したりすることができる絶好の機会です。www.visitwales.com/things-do/events/festivals/welsh-food-festivals

 

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統計およびデータは執筆時点のもので、ページの最終更新日は2024年2月です。

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