自然の冒険
ウェールズの国土の5分の1は国立公園に覆われています。そして、これには5つの特別自然美観地域、数百マイルにわたる自然保護海岸、および無数の自然保護区は含まれていません。ウェールズの険しい山々の頂き、なだらかな丘陵、密集した森林、緑豊かな川の渓谷、そして約900マイル(約1,500キロメートル)の海岸線が広がる環境は、地球に負担をかけないアウトドア・アクティビティであふれています。
サステイナブルな宿泊
環境への負担が最も少ない宿泊施設で一晩(または二晩)、自然に戻ってみましょう。ランパター近くのカンブリア山脈の麓にある「デンマーク・ファーム(Denmark Farm)」が、良い例です。ここでは、ユルト(丸いドーム型のテント)やエコロッジの快適なベッドと共に、工芸品や料理の教室も提供しています。また、グラモルガン自然保護海岸近くのセント・ドナッツにある「ザ・ハイド(The Hide)」では、居心地の良い小屋、シェパーズ・ハット(プレハブの小屋)で過ごすことができます。
カーディガン近くにある「フォレスト(Fforest)」では、宇宙時代のドームやキャンバス屋根の小屋、素朴な木製の小屋など、静かな森林の中に点在するユニークな隠れ家を提供しています。また、多くが広大な場所にあるキャンプ場も豊富にあります。
革新の国
私たちは長い間、環境保護に取り組んでいます。1895年にナショナル・トラストが最初の拠点に選んだのは、ウェールズのディナス・オレイ(Dinas Oleu)でした。マハンスレス(Machynlleth)近郊にある先駆的な「代替技術センター(Centre for Alternative Technology)」は、1970年に設立され、何十年にもわたって再生可能エネルギーと持続可能な建築技術の研究を行っています。そこを訪れると、水力で動くケーブル鉄道への乗車から始まります。
本物の味
肥沃な畑、きらめく海、流れが急な川は、素晴らしい食べ物と飲み物の恵みを生み出しています。ウェールズの特産品であるソルト・マーシュラムやブラックビーフは、全国各地のファーマーズ・マーケットや農産物直売所で販売されています。また、独立系の食品会社は、地元産の食材を使用して、世界中で高く評価される製品を作り出しています。
例えば、アングルシー島の海水から抽出される「ハレン・モーン(Halen Môn)」の海塩、カンブリア山脈の地下深くから採取される「ティ・ナント(Tŷ Nant)」のミネラルウォーター、そしてダヴィー蒸留所が採取された植物で作る受賞歴のあるジンなどがあります。これらはほんの一部に過ぎず、まだまだ多くの食べ物があります。
自然な選択
ウェールズ中部にあるダヴィ生物圏は、324平方マイル(840平方キロメートル)の陸地と海の地区で、その自然の多様性と豊かな野生生物によりユネスコに認定されています。緑豊かなダヴィ渓谷の周囲に広がるこの地区には、重要な自然保護区となっています。しかし、ユネスコ認定の理由は景観だけではありません。ここは、自然と調和して活気に満ちたコミュニティが存在し、環境と並んで遺産、文化、言語を保存している場所でもあるのです。
グリーンの芽吹き
ペンブルックシャーの緑地が芽吹いています。英国で最も小さな都市であるセント・デイヴィッズ(St Davids)は、環境に優しい取り組みに力を入れています。セント・デイヴィッズ・エコ・トレイルを歩いたり、「フィールド・トゥ・フォーク(field to fork)」のビストロで食事をしたり、野生の食材について学ぶために採取に出かけたり、あるいは、持続可能性に特化した受賞歴のあるアドベンチャー会社のコーステアリングに参加してみましょう。クラマッフ(Crymych)近郊のラマス・エコ・ビレッジ(Lammas Eco Village)は、伝統的な農業技術と最新の環境設計を組み合わせています。
また、州全体では、ポピット・ロケット(the Poppit Rocket)という乗り降り自由の便利な海岸バスサービスを利用すると、環境にやさしい移動が可能です。
グリーンは「進め」の色
- アングルシー島は、英国で初めてプラスチック・フリー・コミュニティ(プラスチックを使用しない地域)の地位を獲得した州です。
- 保護活動により、ウェールズで絶滅の危機に瀕していた象徴的なレッドカイト(赤トビ)が復活しました。ライアダーとポンテルウィドのブルッフ・ナント・アー・アリアンでは、毎日の給餌時間には数百羽を見ることができます。
- ガワーにある「ダウン・トゥ・アース・プロジェクト」では、コーステアリング、アブセイリング、木登りなどのアクティビティを体験しながら、アウトドアを身近に感じてみましょう。
- カーディフのプリンシパリティ・スタジアムは、革新的な節電・節水技術のおかげで、英国初のサステイナブルなスタジアムとなりました。
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